すべては六十八年前に始まる…
今から六十八年前の昭和二十三年三月、地元旧家の雛人形をお借りし、清遠閣を会場に一堂に展示した「雛人形展」が開催されました。この展覧会を機に、毎年雛祭の時期は雛人形展を開催しており、折々に雛人形や古典人形をご寄贈いただくことで、全国に誇る充実したコレクションを形成しています。
「雛人形展」は「雛祭 古典人形展」に名称を変え現在に至ります。その間には全国的な雛ブームがあり、酒田市でも『酒田雛街道』という北前船ゆかりの由緒ある雛人形を市内各所で一堂に展示するイベントが始まり、今年で二十年目を迎えました。当館の「雛祭 古典人形展」も、酒田雛街道の一つとして湊町・酒田の歴史と文化を全国に発信しています。
北前船文化を象徴する“京人形”を見に行こう!
江戸時代、北前船による交易で栄えた酒田には、京都・大坂・江戸の雅な文物がもたらされました。中でも、雛人形に代表される「京人形」は北前船文化を象徴するものです。「雛祭 古典人形展」では、鶴岡の実業家・斎藤昌二氏が蒐集された京雛や御所人形、衣装人形など(白巽文庫コレクション)を中心に、酒田の眼科医・佐藤清治氏寄贈の高さ約50cmの享保雛や、酒田三十六人衆の一人・白崎家に伝来した雛壇飾りなど、庄内一帯の旧家からご寄贈いただいた貴重な古典人形をご紹介します。
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