タイトル等
神秘のオブジェ
辻博美展
会場
常陽藝文センター
藝文ギャラリー
会期
2015-04-01~2015-05-31
前期 平成27年4月1日(水)~4月26日(日)
後期 平成27年4月29日(水)~5月31日(日)
休催日
毎週月曜日
開催時間
AM 10:00~PM 5:45
観覧料
入場無料
主催者
公益財団法人常陽藝文センター
概要
公益財団法人常陽藝文センターでは郷土作家展シリーズ第235回として、「神秘のオブジェ 辻博美展」を開催いたします。
七宝作家・辻博美さんは、昭和57年に初めて七宝焼きを体験しました。出来上がったのは小さなブローチでしたが、光を通して煌 (きら) めくその色にたちまち魅了されました。制作を続け日展に出品するようになると、作品も大きなものになっていきます。七宝による大作は平面の表現が多い中、辻さんはあえて立体での表現を模索しました。ステンレスという異素材と組み合わせることで七宝の美しさを引き立てる新たな表現が出来ると考えたのです。
辻さんは、デザインに沿っていくつも焼き上げた七宝のパーツを、ステンレス製立体の面部分である枠の中に嵌 (は) め込んで組み合わせ、作品を構成します。主に銅の素地を使い、純銀の線で模様の枠を作り、そこに砕いたガラス質の釉薬を盛ります。枠線によって釉薬の流出が止められる為、明瞭で細密な模様の表現ができる有線七宝の技法です。およそ800~850度の炉で約1分間焼成し、取り出してから重しを載せて冷却します。完成までには複数回焼成を行う為、伸展性のある金属は伸びて湾曲します。既定のサイズにぴたりと合うように焼成する為には、各工程の中で微細な調整をしていかなければなりません。釉薬のひとさし、焼成の数秒、これら全ての加減が作品の出来栄えを大きく左右します。
七宝は古代エジプトの副葬品にもみられ、古くから世界の人々を魅了してきた装飾工芸です。その魅力は煌めく色彩にあるといえます。近年辻さんは個々の色の美しさを見せるため黒をメインにし、制作を重ねるごとに使う色を削ぎ落としてきました。艶消しを施した黒の中に赤や白がアクセントとして配置され、抑制された七宝による幾何学模様の表現は、ステンレスの硬質な質感とよく合い、神秘的な印象を引き出しています。辻さんがこだわる深く寡黙な黒の煌めきが神秘のオブジェの鍵となります。
今展では、辻さんの優品17点を二期に分けて展示いたします。
公益財団法人常陽藝文センター
会場住所
〒310-0011
茨城県水戸市三の丸1-5-18 常陽郷土会館内
交通案内
水戸駅北口より徒歩8分
常磐自動車道水戸ICより約20分
北関東自動車道茨城町東ICより約18分
ホームページ
http://www.joyogeibun.or.jp/
茨城県水戸市三の丸1-5-18 常陽郷土会館内
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