1994年11月19日―1995年1月22日まで横浜美術館において20世紀美術への眼差し―マーグ・コレクション―展が開催された。
何故僕は横浜に行き、何の情報もなかったこの展覧会に出かけたのかは覚えていない。しかし、パリのマーグ画廊のエメ・マーグとその妻マルグリットによって集められてきたコレクションは素晴らしいの一言で、それまでドローイングなどあまりせずに立体作品を制作していた私には、ギャラリストの審美眼と作家とが身近な関係だからこそ、作品が生み出される瞬間の一瞬を定着したようなペーパードローイングなどをコレクションできたのだと感じられた。
そして、ドローイングの重要さと面白さを認識して以来、自分自身少なからず現在まで実践して来た。
今回の展覧会では若手の作家と共に、まだ荒削りで、未確定な要素を含みつつも、大げさに言わせて頂ければ21世紀美術への眼差しとして、ペーパードローイング展を企画させて頂きました。
20年前私が得た感動の一端でも皆様に感じて頂けるような展覧会になればと思います。
(開発好明)