今回の展示は、デンマーク ラナース市にある BIFROST(ビフロスト)美術学校(18歳以上65歳未満の大人の障害がある人が通う美術学校)の生徒5名、先生2名によるものです。デンマークはスウェーデンに続き高度の社会福祉国家として知られています。BIFROST美術学校の方針として大切にしている事に、生徒の作品をコントロールしない事、生徒のやりたいやり方を尊重し、どういう手助けでそれぞれの個性が引き出せるのかを大事にしています。皆それぞれが自分の価値観で作品を作っていけるアーティストとしてのスタンスを大事にしています。ドイツ、フランス、アイルランド、アメリカ、フィンランドなど世界各国で活躍している生徒も多く皆作家として誇りを持って制作しています。ここで働く先生は皆アーティストで生徒と先生がお互いに影響を受け合いながらユニークで心豊かな作品が生まれています。北欧デンマークで活動する作家達の風を日本の皆さんに少しでもお届け出来れば嬉しく思っています。
― 松塚イェンセン哲子
神戸からデンマークに渡り、デンマーク人の夫と二人の子を持つ。二つの言語と二つの文化。大人と子供。自分たちと障害のある人たち。神様の世界と人間の世界。日本とデンマークであっても驚くに当たらない。事は起こったのではなく松塚に内在されていたものが外在化されただけである。アーティストにとっては障害は表現の形であって松塚の架けた虹の架け橋をキラキラと輝きながら渡ってくるのです。
― ギャラリー島田 島田誠