「美術作品を制作するにあたっては、大まかに二つの表現方法があります。一つは作家の空想や構想を、作品というかたちあるものとして制作する<フィクション=空想>的な方法で、もう一つは作家の前にある対象を、作家の目と技術によって作品として再現する<リアル=写実>的な方法です。この二つの表現方法は全く別のもののように見えますが、実際にはそれぞれの要素が不可分に結びついています。
このたびの展覧会では「空想<フィクション>と写実<リアル>」をテーマに、2013年度の新収蔵作品を中心とした館蔵品、約15点を紹介します。空想的な側面と写実的な側面の双方から、館蔵品のあらたな魅力に迫ります。