タイトル等
阿部浩展
―内的立像―
会場
文房堂ギャラリー
会期
2015-02-02~2015-02-14
開催時間
午前11時30分~午後6時30分
概要
―妖精の琴線― 阿部 浩に寄せて

阿部 浩は、原野に素足のままで立っている。否、走っている。
今日まで彼は、ちょうど獲物を狙う獣のように、息を鎮め、姿勢を押さえて、ターゲットに接近してゆく視線をタブローに配置してきた。
だがしかし、今、私の眼前にある内的立像と命名された三枚の彼の近作には、長い季節、彼の胸中のガラスの器に培養されてきた「美」を結晶する精巧な設計図が、一気に羽化を遂げ暁闇の虚空に解き放たれた感がある。

そう、彼の内なる今日までの冷えた禁欲とも云える自己規律から彼は、今、正に狩り人の本能を解禁し、身震いをし、タブローの中に狼煙を上げ、骨を研いで立ち上がっている。
そして、その足下に飛散してゆくガラスの破片は、獲物を生身のままで銜え捕った悲鳴にも似た彼の、おののきと、ときめき、を眩ゆく反映して煌めく。
風が吹いている。内的立像と私の間を風が吹き抜けてゆく。阿部 浩と私の鼓動が強く波打ちながら交歓する風が…
そう、正に、こうした双方の命がけの交歓の、至福の時空にこそ、美の妖精が自からの花芯の琴線を奏で、素顔を発光させて降臨してくるのだ。

阿部 浩はこれからも、強い視線を照射し、原野を踏み分け、狼煙を天に昇華し、骨を磨いては地への帰化を目論みながら、更なる獲物、否、美神を求めて走り続けてゆくであろう。

清水 晃
イベント情報
♪ミニ・コンサート
演奏:クァルテット・レオニス
日時:2月3日[火] 午後4時30分より
ホームページ
http://www.bumpodo.co.jp/%e9%98%bf%e9%83%a8%e6%b5%a9%e5%80%8b%e5%b1%95/
会場住所
〒101-0051
東京都千代田区神田神保町1-21-1 文房堂ビル4F
交通案内
●JR 御茶ノ水駅
御茶ノ水橋口より 徒歩約7分

●地下鉄 神保町駅
都営三田線・新宿線 東京メトロ半蔵門線
A7・A5出口より 徒歩約3~5分

●地下鉄 新御茶ノ水駅
東京メトロ千代田線 B5出口より 徒歩約7分
ホームページ
http://www.bumpodo.co.jp/
東京都千代田区神田神保町1-21-1 文房堂ビル4F
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