佐賀錦の白生地を染色し、裁断してパネルに貼り合わせた「あや絵」。考案者である川崎是空さんは、京都西陣織の職人のもとで修行後、東京で着物染色を学んだ。1974年に常総市に移住し、仏教に関する題材を中心にした作品を手掛けた。
今展では、本年7月に期せずして逝去された川崎さんが染色の技術を発展させ、約30年にわたり制作を続けてきた独創的で華麗な色彩を放つ「あや絵」の世界を紹介する。
(注)佐賀錦…江戸時代佐賀藩で創始された手織錦。金箔、銀箔を施した和紙を糸状にしたものと絹糸で模様を織り出す。川崎さんは上品で華やかな佐賀錦にこだわり素材としている。