明治・大正期の小説家、森鷗外(1862-1922)をとりまく美術家たちの交流テーマにしたコレクション展。
小説のほか、評論や翻訳など、文学において幅広く活躍する一方、陸軍軍医や官僚など公的な立場も担った鷗外は、時代の流れや人の心を鋭く観察し、そこで起きる変化を厭わず、多方面の良いものを受容する寛さを持ち合わせていた。それは、あるいは鷗外のなかに様々なものが入る引き出しや箱があったと例えることができるかもしれない。
この展覧会では、鷗外がもつ美術の箱をのぞき込むような視点で、複雑に絡み合う相関図を交え、魅力の作品群を紹介する。