山々に囲まれ、中央に諏訪湖をたたえる諏訪の土地。人々が太古からこの地の環境とともに生きたことを、多くの遺跡や遺物が伝えます。そして、この土地を畏れ敬う心が、御柱祭をはじめとする、原初的な自然信仰が色濃く残る諏訪信仰を生み出しました。諏訪に脈々と息づく特有の風土は、多くの芸術家を魅了しています。
アートで見る諏訪
本展では、岡本太郎、東原徹、小林紀晴、高木こずえ、平林孝央という5人の作家の作品を展示します。
諏訪の歴史、信仰、自然、気候……が絡み合って築かれたこの地の〝風土〞に誘われ、5人の作家はそれぞれの視点から諏訪にまなざしを向けました。作家のまなざしの延長としての作品には、単にこの美しい諏訪の地が表現されているわけではなく、土器や矢尻の遺物、祭の風景など、この地に流れる歴史、信仰をも想起させるようなモチーフが多く見てとれます。
時代を越えて諏訪を捉え、油彩画、日本画、写真といったさまざまな形式で表現された「諏訪」をご覧ください。