安野光雅は、1926年島根県津和野町に生まれ、42歳の時に不可能図形の不思議な世界を描いた『ふしぎなえ』で絵本界にデビューしました。幅広い学識と豊かな想像力によって生み出される、知的で独創性あふれる作品は、国内はもとより世界各国で人気を博しています。2012年には文化功労者の顕彰を受け、昨年は天皇皇后両陛下のお住まいである御所の庭に咲く四季の花を描いた『御所の花』を刊行し、大きな話題となりました。
本展覧会では、4年の歳月をかけて中国全土を取材し、制作された超大作『繪本 三國志』を中心に、高い人気を誇る水彩画を交えて画家・安野光雅の多彩な世界をご紹介し、50年の画業を振り返ります。