大量生産品ではない、美術工芸品でもない、町工場や農村の職人がつくる素朴な日用品。なるべく自然の素材で求めやすい価格、そして使い勝手がよい。
少し前まで、どの町にもあった生活の必要品を揃えた荒物屋「松野屋」。昭和20年から続く卸問屋として、自ら産地へと足を運び、職人と密接に関わりながら一緒に作ってきた道具たちは、自然の素材で作られた使い勝手のよいものばかり。
7月のみたてものでは、薩摩地方の孟宗竹で作られたベテラン職人が作るさつますだれ、江戸時代初期より伝統が受け継がれている丸亀の渋うちわ、昭和初め頃に、町のご隠居たちが風呂に通う時に使われていたという愛媛県の湯かごなど、夏を涼やかなに過ごす道具が届きます。