たつまきに乗って辿 (たど) り着いた。そこは、魔法の世界。
あなたは「魔法」と聞いて、どのようなことを思い浮かべるでしょうか。杖を振る、呪文を唱える、そして空を飛ぶなど、人によってそのイメージは様々ですが、「何でもできる自由な力」という点では共通しているようです。それは子どもの頃から親しんできたおとぎ話や映画、漫画などによって人々に浸透し、それぞれの頭の中に、現実とはまた違った「魔法の世界」を作り出してきました。
童話『オズの魔法使い』では、たつまきに巻き込まれて別世界にやってきた少女が、そこで出会った奇妙な仲間たちと共に、それぞれの願いを叶えるため、エメラルドシティを目指します。そして最後に、不思議な旅を終えた少女が手にしたものは、現実の世界を新しい角度で捉えること、つまり視点の転換だったように思えます。
本展覧会では、学生作家の頭の中がそのまま出現したかのような「魔法の世界」が広がっています。それらの想像力豊かな作品と、マジカルでミラクルなイベントを通して、日常を少し変えるような新しい視点を提供することを、私たちは目指しています。
さあ、たつまきに乗って、自分だけのエメラルドを探す旅に出かけましょう。