タイトル等
館蔵「青の意匠-古伊万里染付の変遷」
会場
戸栗美術館
会期
2002-06-29~2002-09-23
休催日
月曜日(祝日の場合は開館し翌日休館)
観覧料
一般 1030円
高大生 730円
小中生 420円
※20名以上の団体は200円割引
主催者
財団法人 戸栗美術館
概要
日本初の磁器、伊万里焼は江戸時代、肥前(現、佐賀・長崎県)で焼かれた磁器の総称であり、伊万里港から搬出されたため、その土地の名から「伊万里焼」、また肥前で焼かれたことから「肥前磁器」と呼ばれるようになりました。
「伊万里焼」をはじめとするアジア各国に影響を与えたやきものの中に、中国・景徳鎮周辺で作られた「青花(せいか)」があります。「青花」とは、西方イスラム産出の染付原料であるコバルトを輸入し、白磁の素地に文様を描き、その上に透明釉をかけたものです。「青花」の歴史は中国ではじまり、アジアとヨーロッパの東西交流の歴史でもあり、シルクロード交流の象徴の一つであるといえます。
日本での本格的な磁器生産は、豊臣秀吉の文禄・慶長の役(1592~1603)の際、渡来した朝鮮半島の陶工たちにより、1610年代頃はじめられたといわれています。朝鮮半島伝来技術を基礎とし、伊万里焼ははじまりますが、既に国内で輸入、献上されていた高級品の中国磁器と同レベルまでその品質を高めることが望まれ、17世紀中葉には急速に生産技術が進歩し、高い品質の中国的作風へと変化します。
中国から伝来した「青花」を日本では「染付」と称し、奥深い藍色の染付技術や文様、線描き、呉須の濃淡の表現を日本流にアレンジし、発展させていきました。英語で染付を「ブルーアンドホワイト」といいます。しかし、単なる青と白という枠を越えた藍の奥深さは日本人にとって優美かつ身近な色であり、華やかな色絵磁器が誕生した後もなお、清潔感のある食器としての用途に適した染付の人気は衰えることなく、幅広く愛されました。
本展では、藍単色の濃淡で表現豊かに描かれた文様の美しさ、その文様を際立たせる白い磁膚(じはだ)と青色のコントラスト、涼やかさと力強さを併せもつ「染付」ならではの魅力をご紹介いたします。中国様式を模し、その憧憬から日本風に発展させた伊万里焼の作風の変遷を初期から幕末までの作品を中心として、また染付の変遷と発展にかかわりをもつ古九谷様式、柿右衛門様式、優美な鍋島焼、金彩を多用した華麗な染錦手などの色絵磁器も含め比較展示いたします。その他、染付の代表的文様の一つであり、身近な実用品として浸透した“唐草文”。この文様を主体に描いた作品を一同に会し、唐草文様の魅力をご紹介いたします。
ホームページ
http://www.toguri-museum.org/
展覧会問合せ先
tel . 03-3465-0070 fax . 03-3467-9813
会場住所
〒150-0046
東京都渋谷区松涛1-11-3
交通案内
●「渋谷駅」ハチ公口より徒歩15分
●京王井の頭線「神泉駅」北口より徒歩10分
ホームページ
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東京都渋谷区松涛1-11-3
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