四季が穏やかに移ろうわが国では、「風景画」は古来から、いわゆる「四季絵」として描き出され、室町時代以来の水墨画においても四季の表現が画面に常に盛り込まれてきました。
また、これは近代以降においても同様で、特に日本画においては、四季が強く意識される中に、歴史的な「名所」以外に、各地の美しい風景が描かれるようになりました。
今回の展示では、四季の表現の中でも、直接的に体感されることの多い夏の情景表現にスポットをあて、鮮やかな新緑や清らかな流水等の表現に見られる近・現代の日本画家の取り組みを紹介します。