新宮晋(1937- )氏は小磯良平(1903-1988)と遠い親戚にあたります。小学生の頃から絵を見てもらっており、画家を志して東京藝術大学に入学、小磯教室で学びました。同校卒業後はイタリアに留学、絵画から立体作品の制作へと進み、帰国後、自然エネルギーで動く彫刻を発表して世界で活躍します。
本展は、新宮氏が小学生の時に描いた水彩画、藝大時代の油彩画、イタリアで制作した平面から立体に至る過渡期の作品、風の力で動く彫刻、現在進行中のプロジェクトの模型、絵本原画、自然エネルギーで自活する村「呼吸する大地」のジオラマなどを紹介する、初めての回顧展です。小磯良平との長年にわたる深い交流を示すエピソードやコメントを交えた展示は、新宮氏のみならず小磯良平の知られざる一面をも垣間見ることができます。