昭和9年(1934)の水害がなお人々の記憶から消え去らぬ昭和13年7月、阪神地方は再び前回をしのぐ大水害に見舞われました。6月28日から降り出した雨が7月5日には豪雨に変わり、市内の芦屋川・高座川・宮川の各河川は一斉に氾濫し、大洪水を引き
起こしました。さらに河川の氾濫に加え、膨大な六甲山系の土砂が流出し洪水はその極に達し、精道村内の大半は泥海と化しました。
村内の被害状況は、死者3名、重傷者2名、家屋流出14戸、全壊14戸、半壊111戸、床上土砂堆積156戸、床上浸水790戸、床下浸水1458戸と甚大な被害をもたらしました。そして、その復旧・復興事業には7ヵ年の歳月が費やされました。
今回の展示では、2000年7月に市内旧柴家から発見された昭和13年の阪神大水害の16mmフィルム(15分)を初公開すると共に、当時の写真・復興絵葉書を中心に阪神大水害の様子を解説します。写真は当時の写真とその同じ場所から撮影した現在の写
真を照合できるように展示します。