屏風という様式は、室内装飾の一つとして建築と密接に結びついています。起源は中国に求められますが、古くから私たち日本人の生活や文化と深いかかわりをもっています。その特徴は、大画面であると同時に、コンパクトに折り畳むことができるという点にあり、日本特有の縮みの文化とも関連しています。
本展では、当館収蔵の屏風に、京都国立近代美術館が所蔵する迫力ある屏風作品を加えて展示し、大画面に描かれた絢爛豪華な金屏風はもとより、屏風の表現上の有利性を活かした作品や、漆、染織など屏風仕立ての工芸作品なども紹介し、屏風絵にとどまらず、「屏風」そのものの魅力をご覧いただきます。