比田井天来に学び、現代書に新たな表現をひらいた四書家の競演
上田桑鳩・手島右卿・金子鷗亭・桑原翠邦は、いずれも現代書の父と称される比田井天来(1872―1939)の門流として古典の書を中心に幅広く学び独自の境地を切りひらきました。桑鳩は前衛書、右卿は象書、鷗亭は近代詩文書、翠邦は漢字と、各ジャンルにおいて名作を残し、一家を成しています。
本展ではそれぞれの書風を「鮮烈の桑鳩」「清新の右卿」「躍動の鷗亭」「品格の翠邦」と位置づけ、代表作約80点により、書風の変遷、四書家相互の結びつきやそれぞれの歩み、豊かな個性の源泉を辿ります。