東京に生まれ、18歳で写真を撮り始めた亀山ののこは、フリーフォトグラファーとしてポートレイトを中心に雑誌などの広告写真の世界で活躍してきました。2011年の東日本大震災直後に家族で福岡県に移住し、翌年に脱原発のメッセージを込めて出版した写真集『100人の母たち』は大きな反響を呼び、その後は仕事の合間に各地で個展と講演会を開催しています。東日本大震災を機に自らのライフスタイルを大きく変えた亀山ですが、広告写真の世界で磨かれたアイデアに富んだ構成力、亀山ならではの愛情とユーモアに満ちた温かな眼差しは健在で、近年の作品はさらに魅力を増してきています。本展では新作を含む数々の作品を紹介します。地球という大きなゆりかごの中で生きる人間の在り方を深い愛情とたっぷりのユーモアをもって問い続ける亀山ののこの世界をご堪能いただければ幸いです。