開館以来24年間で、県立美術館の所蔵作品は8000点を上回ることとなった。開館時の所蔵点数が約400点であったことを考えると、20倍以上に成長したことになる。作品も、古代から現代までと幅広く、油彩画、日本画、版画、彫刻など様々な分野に渡っている。しかし、常設展示室で展示する点数には限りがあり、一部の作品しか展示することができない。本展は所蔵品をより多く紹介するために企画されたもので、平成11年秋に西洋絵画や、近現代の作品を中心に展示された所蔵名品展の第2弾である。
今回は「大木コレクション」や「萩原コレクション」をはじめとし、その他当館所蔵品の中から名品を選んで展示する。「大木コレクション」からは、江戸期の狩野派の絵画や文人画、明治時代の森寛斎、野口小蘋、富岡鐵齋らの作品、沢庵宗彭、頼山陽らの書を出品する。「萩原コレクション」からは、壺や俑などの明器を中心とした中国古美術、祭祀や儀礼のためのアフリカの仮面、日本の古美術や浮世絵,大津絵等の他に、近代の版画も展示する。