タイトル等
江戸絵画の19世紀
春の江戸絵画まつり
美を作り込む
会場
府中市美術館
会期
2014-03-21~2014-05-06
前期 3月21日(金・祝)~4月13日(日)
後期 4月15日(火)~5月6日(火)
休催日
月曜日(5月5日をのぞく)
開催時間
午前10時~午後5時
入場は4時30分まで
観覧料
一般700円(560円)
高校生・大学生350円(280円)
小学生・中学生150円(120円)
*( )内は20名以上の団体料金。
*未就学児および身体障害者手帳等をお持ちの方は無料。
*常設展もご覧いただけます。
*府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」で無料。
主催者
府中市美術館
概要
極まる日本美術

3世紀におよぶ江戸時代、その最後となるのが19世紀です。
それより前の18世紀には、応挙、若冲、蘆雪、蕭白らが活躍しました。奔放で画期的な創造の時代として知られています。では、続く19世紀は、どんな時代だったのでしょうか?
「江戸絵画の19世紀」は、浮世絵、文人画、洋風画をはじめとするさまざまな作品を通して、この時代全体の特色と魅力を眺める展覧会です。

近年よく使われる、「ものづくり」という言葉があります。機械がものを作る現代にあって、人が手ずから一つの品物を作ることには、特別な意味が生まれます。そこに込められた工夫や試行錯誤、作り上げられたものの尊さに思いを寄せることのできる言葉かもしれません。
ものを作るという側面からみると、江戸後期、19世紀は、手仕事としての技術と創意工夫が極限に達した時代と評されています。鎖国下にあって、古くからの伝統と限られた外国からの情報をもとに、自ら考え、独創的で驚くべき高度な技を切り開いたのです。望遠鏡や精巧なからくり人形、また、からくり儀右衛門こと田中久重の驚異的で創造性あふれる機器が生まれたのが、この時代でした。
一枚の絵を描くことも、一種の「ものづくり」でしょう。紙や絹の上に絵の具を膠 (にかわ) や水で定着、浸透させて、ものの形を表したり、版画ならば、画家のイメージを形にするために、複数の異なる色の版を設計し、重ねて刷っていきます。そうして、見た者の心を動かすための「もの」が作り上げられるのです。
そんな目で19世紀の江戸絵画を眺めると、作品は俄然、きらきらとした輝きを放ってきます。古代から蓄積されてきたあらゆる技巧を駆使して、画面の隅々まで念入りに作り込まれた絵の数々、また、浮世絵木版画の精密さ、こだわりにも、凄まじいものがあります。ただ勢いや偶然の妙に任せるのではない、綿密で研ぎ澄まされた構図は、見ごたえ充分です。あるいは、北斎や広重の風景画がそうであるように、西洋の遠近法や陰影法、油絵や銅版画といった舶来技術は、本来の使い方から離れ、とてつもなく独創的に展開しています。技を操り、見たことのない絵画世界を作り出すこの時代の作り手たちの営みは、まさに「美のものづくり」です。
そして、そんな技術探求の時代だからか、心の中の趣を大切に、それを絵筆に託すことも盛んでした。木米 (もくべい) ら文人画家たちの、世におもねることのない作品の数々は、技術の極みとは対照的な、心の表現の極みと言えるでしょう。「心のままに描く」楽しさ、深さが、私たちをいざないます。
かつて文化史の上では、この時代の美術は、時代の終末ということに重ね合わせて、退廃的と説明されることがありました。しかし、輝くような創意にあふれた様相を見れば見るほど、そんな説明が果たして妥当だったのか、考えさせられます。
時代が明治に変わると、日本の美術は新たな局面を迎えます。19世紀の江戸絵画は、折々に中国や朝鮮の影響を受けながら独自の創造を続けてきた日本の美術の、ある意味、最終形とみることができるのかもしれません。
イベント情報
●20分スライドレクチャー
毎週日曜日 午後2時と3時の2回 講座室 無料

●展覧会講座
4月29日(火・祝)
日本とヨーロッパの19世紀
音ゆみ子 (当館学芸員)
5月3日(土)
江戸絵画の19世紀
金子信久 (当館学芸員)
いずれも午後2時 講座室 無料

●子ども向けイベント「19世紀探検隊!」
会期中随時
展覧会を見ながら「探検隊ワークシート」のクイズに挑戦。観覧料が必要ですが、府中市内の小中学生は、「府中っ子学びのパスポート」で入場できます。年齢制限はありませんので、大人の方の参加もお待ちしております。
展示替え情報
会期中、展示替えを行います
(展示替えをしない作品もあります)。
前期 3月21日(金・祝)~4月13日(日)
後期 4月15日(火)~5月6日(火)
詳しい展示予定は、ホームページまたはハローダイヤルでどうぞ(2月上旬より)。
巡回等情報
本展の他会場への巡回はありません。
ホームページ
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/kikakuten/kikakuitiran/edokaigano19/index.html
会場住所
〒183-0001
東京都府中市浅間町1-3 (都立府中の森公園内)
交通案内
京王線の府中駅から、「ちゅうバス」のご利用が便利です。
府中駅までは、京王線新宿駅から、特急、準特急で約20分です。

■ 電車をご利用の場合

京王線 府中駅から
・ちゅうバス(多磨町行き) 「府中市美術館」下車すぐ
府中駅バスターミナル8番乗り場から、8時から毎時30分間隔で運行。運賃100円 (現金もしくは回数券のみ)
・京王バス 武蔵小金井駅行き(一本木経由、武71) 「天神町二丁目」下車すぐ
・京王バス 武蔵小金井駅行き(学園通り経由、武73) 「天神町幼稚園」下車徒歩8分
・京王バス 国分寺駅南口行き(東八道路経由、寺92) 「天神町幼稚園」下車徒歩8分

京王線 東府中駅北口から
・徒歩17分
・ちゅうバス(府中駅行き)「府中市美術館」下車すぐ
8時5分から毎時30分間隔で運行。運賃100円

JR中央線 武蔵小金井駅南口から
・京王バス 府中駅行き (一本木経由、武71) 「一本木」下車すぐ
・京王バス 府中駅行き (学園通り経由、武73) 「天神町幼稚園」下車徒歩8分

JR中央線 国分寺駅南口から
・京王バス 府中駅行き (東八道路経由、寺92) 「天神町幼稚園」下車徒歩8分

JR武蔵野線 北府中駅から
・京王バス 府中駅行き (東八道路経由、府02) 「天神町幼稚園」下車徒歩8分
・注記:1時間に1本の運行です。
・注記:お帰りの最終便は美術館閉館時間前です。ご利用の際は、ご確認ください。

■ 自動車をご利用の場合
・調布インターチェンジから 約3.5キロメートル
・国立・府中インターチェンジから 約4.4キロメートル
・八王子方面からのアクセスは、府中スマートインターチェンジをご利用いただけます。お帰りはETC搭載車のみ通行可能です。

府中市臨時駐車場(無料・約60台収容可)をご利用下さい。
ホームページ
https://www.city.fuchu.tokyo.jp/art/
会場問合せ先
ハローダイヤル 03 (5777) 8600
東京都府中市浅間町1-3 (都立府中の森公園内)
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