タイトル等
霊と艶をもとめて
村上華岳 展
会場
笠岡市立竹喬美術館
会期
2014-02-01~2014-03-16
休催日
毎週月曜日
開催時間
9時30分~17時
入館は16時30分まで
観覧料
一般800(650)円 高校生500(350)円 小中学生300(150)円
( )内は団体20名以上 前売700円
笠岡市内の小中学生及び笠岡市内の65歳以上は無料(要証明)
主催者
笠岡市立竹喬美術館
協賛・協力等
共催=山陽新聞社
助成=芸術文化振興基金
概要
このたび竹喬美術館は、清新な「祈りのかたち」を創造した村上華岳(1888-1939)の霊性と艶美に満ちた画業を回顧します。華岳は明治21年に大阪市に武田家の長男として生まれました。小学校入学時より叔母が住む神戸の村上家に預けられ、後に村上家の養子となります。明治36(1903)年に京都市立美術工芸学校(美工)に入学、42(1909)年には京都市立絵画専門学校(絵専)に進み、44(1911)年に入江波光、榊原紫峰、小野竹喬、土田麦僊らと卒業します。美工在学中の明治40(1907)年、第1回文展に《竹藪に狸》が入選ののち文展に出品を重ねます。そして大正5(1916)年の第10回文展で《阿弥陀》が特選となり、京都画壇の才気に満ちた中堅画家としての評価が高まります。しかし、大正6(1917)年の第11回文展で《白頭翁》が落選するに及び、かねて文展に不満を抱いていた麦僊や紫峰、竹喬、野長瀬晩花とともに、大正7(1918)年に国画創作協会を設立します。同年の第1回国展に《聖者の死》、8(1919)年の第2回国展に《日高河清姫図》、9(1920)年の第3回展に《裸婦図》と近代日本画を代表する名作をつぎつぎと発表します。華岳は麦僊らが西欧近代絵画への志向を高めるのに対して、法隆寺金堂壁画やインドのアジャンタ壁画の研究とイタリアのジオットなどの影響を受けた、「聖」と「俗」を止揚した世界を開こうとしました。こののち会員の渡欧による国展休止の間に国展への熱意が冷め、大正15(1926)年の第5回国展《松山雲煙》を最後に、出品を止めます。華岳はこの国展において、自然や人間の姿に霊性を見出し、それらに内在する豊潤な艶やかさを表現し、麦僊の鋭敏な感覚表現と対置する世界を開示したといえます。大正12(1923)年に芦屋に居を移し、昭和2(1927)年には神戸花隈の旧居に戻り、次第に画壇から離れ、六甲の山々を目にしつつ孤独な制作に専念します。隠者然としたこの制作の日々から生まれた水墨を主とする山水画や仏画は必ずしも簡明なものではありませんが、観る人の心を清らかで艶やかな世界へと導くものでした。晩年には華岳芸術の愛好者による個展が神戸でたびたび開催されましたが、昭和14(1929)年に喘息により51年の生涯を閉じます。今回の企画は、華岳が描いた風景や仏を単に崇高な精神世界として捉えるのではなく、華岳の資質の中にある官能的な要素、その艶美な世界にも光を当てようとするものです。生涯にわたる代表作120点により、華岳芸術の本来の魅力を見定めていただければ幸いです。
イベント情報
◎講演会「華岳が求めた世界」 上薗四郎 (当館館長)
2月9日(日) 13時30分~15時 笠岡市立図書館視聴覚室
聴講無料、要申込(0865-63-3967)

◎ギャラリートーク
2月1日(土)、2月23日(日)、3月9日(日)、
13時30分~14時30分 聴講無料(入館料が必要)、申込不要
展示替え情報
2月25日より一部展示替え
ホームページ
http://www.city.kasaoka.okayama.jp/soshiki/30/kagaku.html
会場住所
〒714-0087
岡山県笠岡市六番町1-17
交通案内
山陽自動車道 笠岡I.C.から 15分

JR山陽本線 笠岡駅から
・タクシー 5分

・徒歩 25分

・笠岡駅前4番のりば
神島(こうのしま)循環 / 乗時(のりとき)行き / 美の浜(みのはま)行き
「市民会館・竹喬美術館前」下車すぐ
所用5分・150円
ホームページ
https://www.city.kasaoka.okayama.jp/site/museum/
岡山県笠岡市六番町1-17
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