諏訪市内には小学校7校、中学校4校がございます。学校ごとに歩んできた年数の差はありますが、それぞれの学校は児童生徒たちとともに歴史を積み重ねてきました。
本展では、学生時代当たり前のように傍らにあった「学校収蔵美術作品」を、市内小中学校から借用して紹介いたします。すでに学校を卒業した「親世代」にとっては、美術館の展示室に展示された母校の作品を改めて見ることによって、作品鑑賞と同時に幼い頃の記憶がふと思い出されるかもしれません。そして、現役で学校に通っている児童生徒にとっては、身近に展示されている作品が美術館の展示室にスポットライトを浴びて展示されている様子を見ることにより、普段は身近にあり過ぎて鑑賞をすることができない作品も、作者の情報とともにじっくりと鑑賞していただけるはずです。
また、普段部外者は鑑賞する機会を得ることができない校内の美術作品をご覧いただける貴重な機会でもあります。展覧会名の通り、その当時に思いを馳せながら、学校で出会った作品を美術館で今一度深く見つめ直す機会としていただければ幸いです。