一日の始まりと終わりを迎える場所、HOME (ホーム)。HOME (ホーム) には、わが家、住宅、家族のほか、国や郷里といった意味があり、人々はそこを拠点に日々を過ごしています。HOME (ホーム) は、親子、夫婦、恋人、友達、知人との共同生活や一人暮らしといった多様なスタイルで形成され、そこでは様々な人生の物語が生まれています。その物語は幸福で豊かなものばかりではなく、切なく悲哀をもった場合もあるでしょう。しかし、どんな場面であっても、その人にとってかけがえのない時間でもあります。
本展では、現代美術の作家、美術教育を受けていない、または障がいがあるとされる表現者など様々なフィールドで活躍する作家8名/組の作品を紹介します。彼らの作品や活動は、私たちが過ごした日々の記憶を改めて思い出させてくれます。思い出から見つけた様々な感情は、人生を歩むうえでのヒントを探す道しるべの一つとなるでしょう。家庭・家族の記憶、人間同士の関係、あるいは人と物、場所との関係性を改めて見つめ、未来への歩みの一歩にしていただきたいと願っています。