2013イタリア・ボローニャ国際絵本原画展
ボローニャ国際絵本原画展は、世界でも最大級の規模を誇る絵本原画コンクールとして知られ、1967年より毎年開催されています。2013年は、世界64ヶ国より3,147もの応募があり、日本からの16作家を含む24ヶ国77作家が入選となりました。板橋区立美術館では、今年もその全入選作品を展示します。また、特別展示として、ボローニャ展をきっかけに海外で絵本を出版した日本の21人(組)のイラストレーターを紹介します。会期中には、絵本に関するさまざまなイベントも予定しています。
ボローニャ国際絵本原画展とは…
イタリアの古都・ボローニャでは、毎春、児童書専門の見本市「ボローニャ・ブックフェア」が開催されます。そこは、ビジネスの場所であると同時に、人々が出会い、新たな企画を話し合う場として、児童書を取り巻く多くの人々が世界中から集まります。1967年、このブックフェアに伴うイベントとして、「ボローニャ国際絵本原画展」は始まりました。子どもの本のために描かれた作品(5枚一組)であれば誰でも応募できることから、新人イラストレーターの登竜門としても知られ、本展をきっかけに多くの絵本作家が生まれてきました。本展の魅力は、実験的な試みを受け入れ、多様な絵本表現が見られるところにあります。世界中から集まる多数の応募作品は、有名作家の作品も新人作家の作品も同一のテーブルに並べられ、審査されます。国際審査団は、編集者や絵本作家、研究者など多彩な顔ぶれで構成され、毎年メンバーが入れ替わります。
特別展示 ボローニャ発世界へ ―絵本作家たちの挑戦
本展は、日本のイラストレーターたちがボローニャ・ブックフェアという場を使って、自ら海外の出版社に挑戦して世界を広げていく現象に注目するものです。イラストレーターたちは、ボローニャ展への入選や、ブックフェアでの売り込み活動などを通して、認めてくれる編集者と出会い、絵本出版を成し遂げています。さらに、海外で出版された後に日本語版が出版される「逆輸入」のようなケースも起きています。三浦太郎やいまいあやのをはじめ、ボローニャからはばたいた21人(組)のイラストレーターを、原画と絵本でご紹介します。