タイトル等
理想郷を描く文人画家
井村常山展
会場
常陽藝文センター
藝文ギャラリー
会期
2013-06-05~2013-08-04
前期 平成25年6月5日(水)~6月30日(日)
後期 平成25年7月3日(水)~8月4日(日)
休催日
毎週月曜日
開催時間
AM 10:00~PM 5:45
観覧料
入場無料
主催者
公益財団法人常陽藝文センター
概要
公益財団法人常陽藝文センターでは郷土作家展シリーズ第224回として「理想郷を描く文人画家 井村常山展」を開催いたします。
井村常山(本名:貫一)は天保12年(1841年)に尾張藩士の長男として生まれました。詳しい事情は不明ですが、若くして家督を次男に譲るかたちで家を出ています。そして慶応元年に鹿島に至り、松尾芭蕉ゆかりの寺として知られる根本寺の住職を務めています。
しかし明治になって起こった廃仏毀釈の流れに逆らえなかったのか、数年で寺の住職を辞し鹿島を去ってしまいます。故郷尾張(現在の名古屋市)に戻り県職員などをしながら絵と書の習得に努めます。明治10年代前半に絵画を中国から来ていた顧若波という南画家に師事したとされ、ここで山水画を学んだものと思われます。一方書についても師を得て腕を磨いていったとされています。常山揮毫の石碑がいくつか知多半島などに建立されており、彼地で書家として知られていたことを窺がうことができます。
また豊橋にも一時期住居し、ここで渡辺華山の次男で花鳥画をよくした渡辺小華(天保6年~明治20年)に師事しており、常山の植物表現にその影響を垣間見せています。
明治20年代の終り頃、40代半ばを過ぎてから常山は役人を辞して画人として出発したと伝えられています。明治期の文人画は、テーマや構図などが画一的であるといった評価に晒されていましたが、常山の描いた山水画は明治41年と大正元年の文展に入選を果たしています。
70代半ばになった大正4年に再び鹿島にやってきた常山は、かつて住職を務めた根本寺境内に住居をもらい作画活動を展開していきました。常山の描く作品はいわゆる文人画風の山水画が多く、己の理想郷と思われる山里や中国古典から題材を得たものなどを巧みな書による讃を添えて描きました。
経歴などに不明の点が多い常山ですが、その作品は現に多数存在し、活発な創作活動を展開していたことを証明しています。
今展では前期に山水画等の優品を、後期には蘇東坡の漢詩の名作『赤壁の譜』に基づいて描いた作品を集めて展示いたします。
公益財団法人常陽藝文センター
会場住所
〒310-0011
茨城県水戸市三の丸1-5-18 常陽郷土会館内
交通案内
水戸駅北口より徒歩8分
常磐自動車道水戸ICより約20分
北関東自動車道茨城町東ICより約18分
ホームページ
http://www.joyogeibun.or.jp/
茨城県水戸市三の丸1-5-18 常陽郷土会館内
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