岡山県岡山市在住の東島毅 (ひがしじま・つよし 1960年生まれ) と岩手県遠野市在住の本田健 (ほんだ・たけし 1958年生まれ) の二人の画家によるものです。「冬のみず」は東島が、「山あるき」は本田が、それぞれ見ているものを感じていること考えていること、そして彼ら自身と彼らを取り巻く環境との関わりから制作された二人の作品タイトルから引用したことばです。
この展覧会は、画家としての彼らが抱える制作のテーマが伝わるように、それぞれ現在の彼らの視点で旧作から最新作までのなかから自選してもらいました。本展を通じて、同世代の彼らがそれぞれの身体を通して経験してきたもの、二人に共通しているもの、していないものなどを考えながら、また、それらを時代と社会、人とさまざまなものとの関係のなかに生きる私たち自身の問題としても捉えてみたいと思います。そうすることにより、二人の画家に近づき寄り添い、彼らが見せてくれる世界を知り、楽しむことができるのではないかと考えるものです。