没後500年 特別展「雪舟」は、日本を代表する画家として広く知られる雪舟の、50年ぶりの大回顧展です。
雪舟は応永27年(1420)年に備中(岡山県)で生まれ、40代後半における中国留学を経て、永正3年(1506)ごろに没するまでの80数年間に、これまでの日本の水墨画にはなかった、力強い筆致と大きく堅固な構成を特徴とする新しい画風を確立し、国宝「山水長巻」(山口県・毛利博物館蔵)、国宝「天橋立図」(京都国立博物館蔵)など、歴史を画する数々の名作を生みだしました。
今回の展覧会は、これら雪舟の代表作はもちろん、多数の海外からの里帰り品や、初公開・新発見の作品、さらに雪舟が影響を受けたといわれる中国の画家たちの作品まで集めた「雪舟展」の決定版とよびうる内容です。このように大規模な雪舟展は、じつに50年ぶりのことです。
また、きわめて異例のことですが、門外不出の国宝「山水長巻」をはじめ、代表的な作品は陳列替えをせず、会期中いつでもご覧いただけるよう構成しています。
これほどの逸品が勢ぞろいし、雪舟の画業を通覧することのできる展覧会は、半世紀に一度のまたとない機会です。
水墨画の名品を心ゆくまでご堪能ください。