芹沢銈介は、戦前からアイヌ民族の工芸品に親しみ、その力強い造形と精神性に打たれ、収集に力を注いできました。現在当館にはアイヌ民族の工芸品が80点余り収蔵されており、厚司、切伏衣をはじめとして、首飾り、花ござ、木製盆、漆器、酒箸など、民俗資料としてみても大変貴重で興味深い品々が数多く含まれています。この他、アイヌが交易によって得た清朝の官服や、日本に1点しか存在しないといわれるロシアの少数民族の魚皮衣(サケ科の魚の皮で作った上着)など貴重な資料も同時に出品します。当館が所蔵するアイヌ工芸の全貌をご紹介するのは実に9年ぶりとなります。ぜひこの機会をお見逃しのないよう、ご来館ください。
また、芹沢銈介の作品は、この数年に新しく収蔵した作品を中心に、芹沢の新たな魅力をご覧いただきます。