「食」は暮らしの基本。日本各地を見渡せば、それぞれの風土にあった料理や食物がたくさんあります。そして先人たちの知恵から生まれた伝統的な食物は、その地の重要な文化資源として、次世代へと引き継がれてきました。近年は、丁寧にゆっくり手をかけて作られることから「スローフード」とも呼ばれ、食生活の中に積極的に取り入れているご家庭も多いのではないでしょうか。今展では、全国各地を描いた原田泰治の作品の中から、特色ある「食」にまつわる作品を集めました。そこには、風土や気候に合わせた農業や暮らしの知恵が詰まっています。美しい風景の中にあるふるさとの素朴であたたかな味を感じてみてください。