30年間の収集の成果を一堂に
北海道立旭川美術館は、1982(昭和57)年に開館し、以来、「道北の美術」ならびに「木の造形」という、大きなふたつのテーマのもとに、作品収集を行ってまいりました。
これまでの30年間に653点の作品がコレクションされております。このたび、「天と地と人と 道北の美術コレクション選」ならびに「木の造形100選」というふたつの展覧会によって、この30年間における作品収集の成果を一堂にご覧いただこうとするものです。
古来日本人は木を信仰し、木を育て、木を切り、木を用い…木と密接に結びついてくらしてきました。現代の私たちの生活の中でも、木という素材が大きな役割をはたしています。
旭川を中心とする道北地方は木材資源に恵まれ、地域の要の産業として、丁寧な手仕事による木の工芸品やすぐれたデザインの家具がつくられています。
当館は開館以来「木の造形」をコレクションの重要な軸のひとつとし、彫刻やクラフト、伝統木工芸など、幅広いジャンルの作品を収集しています。
本展は当館開館30周年を記念して、これまでつちかってきた「木の造形」コレクションの中から、名作100点を選りすぐってご紹介するものです。木による多彩な造形の魅力をお楽しみください。
アートないすにすわってみませんか?
会期中、開館30周年を記念して寄贈された家具5点を展示します。これらは、1990年から、3年に一度開催されてきた国際家具デザインフェア旭川(IFDA)の秀作を、地城の企業が商品化したもの。いすには座ったり、ふれたりして鑑賞いただけます。洗練されたデザインと、職人のわざによって生み出された芸術的ないす。あなたもすわってみませんか。