タイトル等
三沢厚彦
ANIMALS 2012
会場
西村画廊
会期
2012-11-13~2012-12-15
概要
西村画廊では、11月13日(火)から12月15日(土)まで、三沢厚彦の個展「ANIMALS 2012」を開催します。

三沢厚彦は1961年京都府生まれ。1987年東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業後、1989年同大学大学院美術研究科修士課程彫刻専攻を修了しました。2000年、当画廊での初個展「アニマルズ」で、荒いタッチで樟から彫り起こした実物大の動物たちの彫刻を発表。どこかユーモラスで親近感のわく佇まいの動物たちは大きな反響を呼び、この個展を機に2001年第20回平櫛田中賞を受賞しました。その後は、2005年に第15回タカシマヤ美術賞、2007年に第34回長野市野外彫刻賞も受賞しています。また、当画廊をはじめ、2007年から2008年にかけて平塚市美術館を皮切りに全国5館を巡回した「三沢厚彦 ANIMALS+」展や、横浜そごう美術館、愛知県美術館、栃木県立美術館、鹿児島県霧島アートの森、京都芸術センター、金津創作の森、米子市美術館など、各地で多数の個展を開催の他、あいちトリエンナーレなど多くのグループ展にも参加しています。

三沢は高知県の香美市立美術館で個展を終えたばかりで、現在は「瀬戸の都・高松石彫トリエンナーレ2012」の招待作家として、高松市牟礼町にあるイサム・ノグチが作品制作の拠点としていた石材所で、11月3日に行われる牟礼町の房前公園への設置に向けて、スウェーデン産の黒御影石を素材に約3mの熊の石彫を滞在制作しています。来年は、三重県立美術館と浜松市美術館で個展が開催予定です。

「動物」と一口にいっても、猫もいれば鳥やライオン、犬、ワニ…と様々な動物が存在します。さらに、そうした実在の動物に加えて、私たちの「動物」という概念にはペガサスやユニコーンといった神話や物語に登場する空想上の動物、あるいはアニメーションの登場人物やぬいぐるみなどのキャラクター化された動物も存在しています。このことに関連して三沢は、「『動物』という言葉を耳にしたとき思い浮かべるのは、例えば『クマが好き』といっても猛獣としての本物のクマなのか、ぬいぐるみか何かに置き換えられたキャラクター化されたクマなのか不明確である。そんな動物のリアリズム(実物)とリアリティ(実物や日常生活の中で見聞きする、寓話化やキャラクター化されたものが混在した動物観)との境界線に位置するものに自分は興味をそそられる」と語っていますが、決して実物に忠実ではなく、かといってキャラクターのようでもなく、あくまでシンボリックであり、見る人によって多様な解釈を許す三沢の動物たちの姿は、そのまま上記の、様々な認識を行き来する私たちの曖昧な「動物」という概念を反映していると言えるかもしれません。三沢の動物たちを軸として、私たちにとって「動物」とは何なのか?ということを、改めて考えさせられることでしょう。

今回の個展では、犬や猫、うさぎ、リスなどの馴染み深い動物はもちろん、獲物を狙うかのようにかがむ大きな雪豹やカナダの太平洋沿岸部に生息し先住民からスピリットベアと呼ばれるクマなどの珍しい動物の新作を中心に、今年から取り組みはじめたセラミック・ワークの新作や近年の美術館の個展で発表してきた多数の作品を展示します。

当画廊では、2007年の「もう一つの三沢厚彦展」以来となる個展に、どうぞご期待ください。
ホームページ
http://www.nishimura-gallery.com/exhibition/2012/animals.html
会場住所
〒103-0027
東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル3F
交通案内
東京メトロ銀座線 日本橋駅 B1出口より徒歩2分
東京メトロ東西線 日本橋駅 C4出口より徒歩2分
都営浅草線 日本橋駅 D3出口より徒歩2分
JR東京駅 八重洲北口より徒歩8分
ホームページ
http://www.nishimura-gallery.com/index.html
東京都中央区日本橋2-10-8 日本橋日光ビル3F
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