市川市在住の銅版画家・多賀新は、緻密な線描によって幻想的な内面世界を表現し、その独特な美意識から、日本はもとより海外にも多くのファンをもつ作家です。
本展では、代表的な銅版画に加えて近年の取り組みである鉛筆画、貴重な立体作品など約70点を紹介。春陽堂「江戸川乱歩シリーズ」の表紙を飾った一連の作品から、人と動植物が融合する変容と幻想の世界、崇高な神性を追求した“多賀流”の聖なる世界、そして最新作の涅槃図まで、多賀作品の粋を集めて展観いたします。細やかな線描の集積によって複雑な陰影を織りなす《多賀新の世界》をどうぞご堪能ください。