ちがさきアートNOWは、茅ヶ崎にゆかりある美術家、そのなかでも特に未収蔵の若手作家の活動に主な焦点をあて、広く紹介していく展覧会です。第2回目にあたる今回は、美術館を一つの家、展示室を4つの部屋に見立てて、4人の作家がそれぞれの「個」の空間を生み出します。
「美術」と言うと額装された絵画や台座に乗った彫刻作品などがすぐに連想されるかもしれませんが、彼らの表現方法はそれと少し違っています。その作品は、確かに彫刻や写真などの個々のものでもありますが、同時に、それらで構成される展示空間そのものであると言えます。今回は岩川幸弘、大森 崇、木村 巧、棚田康司の4人が「身体」をテーマとした作品=部屋を出品します。
情報化が進み、あらゆる事象のスピードがますます加速するこの現代社会では、ともすれば現実の身体-存在の実感すら容易ではありません。「茅ヶ崎」を機縁として集った、現代を生きる4人の作家。彼らの部屋に足を踏み入れることで、その視線の先にあるもの-身体の内と外とで揺れ動く何か-を訪問者に感じて頂ければと思います。