五島美術館は開館50周年を機に、展示スペースの拡張とケースや照明など鑑賞環境を一新して、2012年10月20日(土)にリニューアルオープンします。それを記念し、「時代の美―五島美術館・大東急記念文庫の精華」をテーマに、「第1部 奈良・平安編」「第2部 鎌倉・室町編」「第3部 桃山・江戸編」「第4部 中国・朝鮮編」と、4回にわたる展覧会を来年3月まで開催いたします。美術館と文庫が収蔵する国宝・重要文化財を中心に、時代別・地域別に優品を選りすぐった展覧会です。
「第1部 奈良・平安編」に次いで、「第2部 鎌倉・室町編」では、五島美術館と大東急記念文庫の名品から、鎌倉・室町時代の絵画と書作品を選びました。国宝「紫式部日記絵巻」(前期展示)をはじめ、和歌とともに歌人の姿を似せて描いた歌仙絵や、墨の濃淡で静謐な世界を具現する水墨画。禅の教えを今に伝える僧侶の墨跡と、和漢の貴重書を集めた金沢文庫旧蔵書の数々、禅林文化が花開く五山版の漢文書籍。枯淡と幽玄の中世文化を伝える作品を中心に国宝1件、重要文化財20数件を含む約70点を展示します(前期11月23日-12月9日と後期12月11日-24日で一部展示替えがあります)。