90年代初頭から写真表現の第一線で活躍してきたホンマタカシ。被写体との距離を保ち、自分の感情を上乗せせずに目の前の事物をそのままに写したホンマの写真は、様々なジャンルで新しい写真として受け入れられ、後進にも影響を与え続けています。本展は、発表する媒体やジャンルの枠にとらわれずニュートラルに写真と取り組んできたホンマが、国内の美術館では初めて行う個展で、2011年に金沢と東京を巡回、その第3弾として開催するものです。従来のプリントはもちろんのこと、写真を元にしたシルクスクリーンや本、絵画等複数のメディアを織り込み、さらに前回とは異なるインスタレーションによって、ホンマの写真が表現と記録の間を行き来します。見るものに「写真とは何か」を問いかけ、「見る」ことの本質に迫ります。