今、日本のアール・ブリュットに熱視線!
「アール・ブリュット」とは、日本語では、「加工されていない生(き)の芸術」と訳され、フランスの芸術家ジャン・デュビュッフェが提唱した言葉です。
デュビュッフェは、アカデミックな美術の訓練や教養とは無縁で、人間の内側から湧きあがる衝動のままに表現した造形や創造を「アール・ブリュット(生の芸術)」と呼びました。現在では、その意味は大きく広がり、文化の違いや障がいの有無などを超えて、観る人を深く感動させる様々な造形作品全体を表しています。こうして「アール・ブリュット」は、美術や福祉の専門家はもちろんのこと、社会的にも大きな注目を集めるようになっています。
本展では、芸術の都パリを魅了した「ART BRUT JAPONAIS」展や、現在ヨーロッパで開催中の「Outsider Art From Japan(Art Brut From Japan)」展に出展している日本人作家を中心に30作家、約300点の作品を紹介します。
「アール・ブリュット」が発する、芸術的伝統にとらわれない作者独自の表現方法から生まれる作品群から、「人の果てしない想像する力」や「表現することの可能性」を感じていただけたらと思います。