20世紀、世界の民族衣装は生活の近代化や欧米化に伴って、日常の場面から消えつつあります。しかし一方で、世界で活躍するデザイナー達のアイディアの源泉として、新たな価値を創造しつつあります。
当館所蔵のアジア、ヨーロッパ、アフリカ、中南米の伝統服飾を地域ごとに約45カ国110点余りを紹介し、文化・服飾学総合研究所の協力のもと、社会性や象徴性、風土との関わり、繊維材料や装飾技法など様々な視点から探ります。
グローバル・スタンダードが追求されている今日において、世界各地でそれぞれの民族が培ってきた衣文化を見直し、21世紀の豊かな衣文化のあり方を考える良い機会となるでしょう。