分館開館10周年の記念展PartⅡとして、「近代の京焼と京都ゆかりの絵画―受け継がれるみやこの美―」展を開催いたします。
平安時代より、都として文化の中心地であった京都。公家中心の王朝文化が脈々と受け継がれてきました。京都の雅な文化は、様々な美術作品の誕生へと繋がります。住友コレクションにも、京都の華やぎを髣髴とさせる作品が多くみられます。また、江戸時代中期以降、文人と称する人々を中心に煎茶文化が流行し、幕末期の京焼の製陶家は、煎茶具を多く製作しました。近代に活躍した京焼の製陶家も、江戸時代から続く「京のやきもの」としての雅な作品や、文人趣味的な煎茶道具を製作しつつ、新たなやきものの造形を目指し、中国や欧米の陶磁器を京焼に応用していきました。そのような過渡期に活躍した京都の製陶家と画家との作品をご紹介します。
本展では、住友コレクションの中から、現代に受け継がれるみやこの美を、近世から近代の工芸作品と絵画による典雅と清風の空間でお楽しみいただきます。