女性をテーマに撮影する柴田れいこは津山市在住の写真家です。子どもが巣立った後、52歳で大阪芸術大学写真学科に入学して写真を学びました。大学卒業後、本格的な創作活動を開始し、地道な作品発表を重ねています。
柴田は主に二つのテーマで制作してきました。2005年から始まったシリーズ「天女の羽衣」は、高度経済成長期の大きなうねりを経験し、夢と現実の狭間を往来しながら生きてきた同時代の女性たちのポートレート作品です。
また、4年の歳月をかけて全国23都道府県を訪ね、日本人と国際結婚した女性を、出身国の民族衣装姿等で撮影したポートレート作品「sakura さくら」は、言語の壁や文化や習慣の違いを乗り越え、妻として母として人として逞しく生きる外国人女性の姿を垣間見ることができます。
本展では、「天女の羽衣」「sakura さくら」の2シリーズに、男性アーティストの新作ポートレートを併せて展示します。「モデルを通して、自分自身の生き方を探しているのかもしれない」と柴田が述べているように、ポートレート作品を通して、今のあなた自身に向き合ってみてはいかがでしょうか。