タイトル等
小川芋銭展
―震災後の眼で、いま―
会場
茨城県近代美術館
会期
2012-03-17~2012-05-20
【前期展示】 3月17日(土)~4月15日(日)
【後期展示】 4月17日(火)~5月20日(日)
休催日
4月2日,9日,16日(展示替日),23日,5月7日,14日
水戸の梅まつり期間およびゴールデンウィーク中は無休
開催時間
午前9時30分~午後5時
入場は午後4時30分まで
観覧料
一般950(830)円/高大生700(580)円/小中生350(230)円
※前期入場された方は,前期半券提示で後期展示を団体割引料金にてご覧いただけます。
※( )内は20名以上の団体料金
※毎週土曜日は高校生以下無料(学校の春休み期間を除く。)
※70歳以上の方および障害者手帳等をご持参の方は無料
※茨城県立の4美術館(近代美術館,つくば美術館,天心記念五浦美術館,陶芸美術館)主催のすべての展覧会で何回でもご利用いただける共通年間パスポート
(一般3,000円/高大生2,000円/小中生1,000円,購入日より1年間有効)
を各美術館にて販売中
主催者
茨城県近代美術館,読売新聞社,美術連絡協議会
協賛・協力等
特別協力:愛知県美術館
協 賛:常陽銀行,LION,清水建設,大日本印刷,損保ジャパン
協 力:朝日新聞水戸総局
後 援:NHK水戸放送局,株式会社 茨城放送
概要
小川芋銭(1868-1938)は茨城県の牛久を拠点に生涯を過ごした画家である。仙人のような風貌や,近世の南画に通じる画風から,江戸時代の伝統を受け継ぐ画家と思われがちであるが,洋画塾で画業を修め,その前半生には挿絵画家としてジャーナリズムで活躍した近代人であった。40代から本格的な日本画家を目指し,展覧会への出品も行うようになったが,日本画についてはほとんど独学であり,独自の画風を追求した画家であった。
芋銭の作品は,中国や日本の古美術,老荘思想,俳句や書といった東洋文化についての幅広い教養をふまえた作品と,水郷の田園風景や旅先で眼にした自然を主題とした作品,そして郷里に伝わる河童や水魅山妖(すいみさんよう)などの精霊を主題とした作品の三つに大別できる。しかし,それらの主題は個別に展開されていったのではなく,風景画の中に精霊が現れたり,田園風景に桃源郷が重ね合わされたりするなど,互いに混じり合うことも多い。そうした作品からは,近代化により急速に自然が失われていく中で,芋銭が人間と自然の関係について独自の考えを持ち続けていたことを窺わせる。特に,科学的なものの見方を広めようとする近代文化の中で,河童や水魅山妖などの精霊の存在を否定されつつあったものたちを好んで描いたのは,人間の理解を超える存在や人間の力の及ばない現象を慈しみ尊重しようとした芋銭の自然観の現れともいえるだろう。
今回の展覧会では,愛知県美術館の木村定三コレクションと茨城県近代美術館の芋銭作品という二大コレクションを中心に,芋銭の代表的な作品を一堂に集め,芋銭の芸術の軌跡をたどる。
芋銭の没後,私たちの生活はますます自然から離れる方向へと進んできた。しかし,大震災後のこの一年間は,多くの人々が自然と人間との関係について再考している状況である。今,芋銭の作品を鑑賞するということは,芋銭という一人の芸術家を知るだけでなく,その作品を通して自然と人間との関係について改めて思いを廻らすきっかけにもなると思われる。
なお,本展は茨城県近代美術館としては初の小川芋銭展となる。
イベント情報
会期中開催するイベント(※開催順)
(1) 美術館アカデミー「境界に現れる怪異―『千と千尋の神隠し』をてがかりとして―」
講師:増子和男 (茨木大学教育学部教授)
日時:平成24年3月17日(土)午後1時30分~
会場:地階講堂(定員250名,当日参加自由,入場無料)

(2) ミュージアムシアター「野菊の墓」(主演:山口百恵/1981年)
日時:平成24年3月18日(日)午後1時30分~
会場:地階講堂(定員250名,当日参加自由,入場無料)

(3) 美術講演会「小川芋銭のいた場所―“日本画”と“南画”のはざまで―」
講師:村田隆志 (大阪国際大学専任講師)
日時:平成24年3月24日(土)午後1時30分~
会場:地階講堂

(4) 映画「河童」(監督:石井竜也/1994年)上映会
日時:平成24年3月25日(日)午後1時開場,午後1時30分上映
会場:地階講堂

(5) ワークショップ「日本画~墨を楽しむ」
講師:小林恒岳(日本画家)
※芋銭に教えを請うた日本画科小林巣居人の子息。
日時:平成24年3月31日(土)午前10時~午後3時
会場:地階講座室,企画展示室
対象:一般(小学校高学年以上)
申込方法:FAXによる申込(定員30名,先着順,企画展チケットが必要)

(6) 担当学芸員によるギャラリートーク
日時:平成24年4月8日(日),5月13日(日) 各日とも午後1時30分~
会場:2階企画展示室
対象:一般,当日参加自由(企画展チケットが必要)

(7) 美術講座
担当:今瀬佐和(本展担当学芸員)
日時:平成24年4月15日(日)午後1時30分~
会場:地階講堂(定員250名,当日参加自由,入場無料)

(8) 語り部が語る芋銭ゆかりの地「牛久の民話」
講師:浅野久子,坂入和子
日時:平成24年5月5日(土),6日(日)午前11時~,午後2時~
会場:2階企画展示室出口フロア
展示替え情報
※前期,後期で美術館初公開作品を含む約180点の作品を展示。 (前・後期で全点総入れ替え)
会場住所
〒310-0851
茨城県水戸市千波町東久保666-1
交通案内
【電車・高速バスをご利用の場合】
■水戸駅まで
◎ 電車 /
上野駅から JR常磐線、特急列車で約1時間、JR水戸駅下車。
◎ 高速バス /
JR東京駅 八重洲南口バスターミナルから、JR水戸駅まで約2時間。

■水戸駅から
◎ 徒歩 /
水戸駅南口から 約20分。
◎ バス /
水戸駅北口⑧番のりばから乗車約5分、「文化センター入口」にて下車。
◎ タクシー /
水戸駅南口から 約5分。

【車をご利用の場合】
常磐自動車道
水戸インターから、国道50号バイパス経由、約20分。
北関東自動車道
茨城町東インターから 約15分。
ホームページ
https://www.modernart.museum.ibk.ed.jp/
茨城県水戸市千波町東久保666-1
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