タイトル等
世界制作の方法
会場
国立国際美術館
会期
2011-10-04~2011-12-11
休催日
毎週月曜日 (ただし、10月10日(月・祝)は開館、10月11 日(火)は休館)
開催時間
午前10時~午後5時
金曜日は午後7時まで (入館は閉館の30分前まで)
観覧料
当日:一般850円/大学生450円
前売:一般700円/大学生350円
団体:一般600円/大学生250円
※本料金で「アンリ・サラ」「中之島コレクションズ 大阪市立近代美術館&国立国際美術館」もご覧いただけます。
※団体は20名以上
※高校生以下、18歳未満、心身に障害のある方とその付添者1名。
いずれの方も無料 (ただし、証明できるものをご提示いただく場合があります)。
※前売券は、チケットぴあ、セブンイレブン、サークルKサンクス(Pコード:764-803)、
ローソンチケット(Lコード:52980)で販売。
※前売券は10月3 日(月)までの期間限定発売です。
会期中は、当日券のみ発売となりますのでご注意ください。
主催者
国立国際美術館
協賛・協力等
協賛 :財団法人安藤忠雄文化財団、公益財団法人野村財団、財団法人ダイキン工業現代美術振興財団
協力 :山口情報芸術センター[YCAM] 、有限会社植田屋染工場 、株式会社小津看板
概要
今回、出品する作家たちは、美術作品が絵画や彫刻といった枠組みから大きく踏み出し、他領域への侵犯を遂げてきた歴史的事実を前提として、先行世代が為し得なかった課題を自然な形で克服し、自らの存在を主張する。例えば、近年の情報技術の発展に伴った新しいメディアの使用に対して、そのメディアの特性が目立たなくなる程に表現を先鋭化し、表現ツールの一つとして自由闊達に用いる。あるいは、彼らは、インスタレーションといわれる展示空間全体を表現の場とする方法論が、場所性という外的要因に囚われて表現が硬直化していった状況に対して、表現することの根源的な地点まで立ち戻り、展示空間を自らの表現を確立する場として捉え直し、その方法論を再解釈するのである。
次に、それぞれの出品作家の特性を確認しよう。エキソニモは、ハッカーとしての才能によってウェブ空間上にもう一つの世界を体現する。クワクボリョウタは、鉄道模型を手段として用い、メディアアートのインタラクティヴな性格を見る者の中に見出す方法を考える。それぞれ、新旧のメディアを舞台に縦横無尽に活動する。また、伊藤存と青木陵子は、美術の本流として扱われてこなかった刺繍やドローイングによって自由な連想を展開する。2人は、その自由なイメージをアニメーションの中で交差させる。さらに、展示空間全体を用いる表現様式を再解釈するのは、パラモデルの、プラレール等を媒介とした制作工程を見せる完成型を求めない表現であり、大西康明の日常的な素材を利用した奔放自在な形態を生成させる手法である。さらに、限定された空間を、やはり日常的な事物のイメージや身振りの連鎖によって伸縮させるのは金氏徹平の作品であり、鬼頭健吾は、それら日用品による様々な仕掛けによって異化作用を誘引し異空間を生み出す。彼らは、空間を物理的な限定要因として捉えることがない。あるいは、木藤純子は光や風といった自然現象を予感させる装置としての空間を創出し、人々の情緒的な感受性を導き出す。また、人々が社会の中で陶冶され続ける隠蔽された共通理念を、通奏低音のように観る者に響かせるのが半田真規の作品なのである。
本展のタイトルは、20世紀アメリカの哲学者ネルソン・グッドマンの著書『世界制作の方法』に由来している。同書の中でグッドマンは、記号論的方法によって世界の多数性を論じている。「世界そのもの」はいかなるヴァージョンにも所属せず、その実体は存在しないと述べ、「世界」はあくまで制作されるものであり、それはいくつものヴァージョンを作ることである、と展開する。世界の複数性を論じたグッドマンの記号論的観点は、今回の展覧会を構成する作家たちの作品を読み解くために示唆を与えるところが大きいだろう。以上の様に、国内外で活躍する6人と3組の日本人作家がつくり出す様々な手法による先鋭的な作品群を通じて、「世界制作の方法」が見る者の前に立ち現れることを確信するものである。
イベント情報
■世界制作の方法 アーティスト・トーク
「世界制作の論理1」
木藤純子、半田真規、司会:中井康之(当館主任研究員)
※10月8日(土)午後2時から/B1階講堂
※午前10時から整理券を配布します。
※無料・先着130名

■世界制作の方法 アーティスト・トーク
「世界制作の論理2」
パラモデル、鬼頭健吾、司会:中井康之(当館主任研究員)
※10月9日(日)午後2時から/B1階講堂
※午前10時から整理券を配布します。
※無料・先着130名

■世界制作の方法 講演会
「西ヨーロッパ中世の精神」
講師:八木雄二(哲学者・文学博士)
中世の世界観に対して新たな知見を提示します。
※10月10日(月・祝)午後2時から/B1階講堂
※午前10時から整理券を配布します。
※無料・先着130名

■世界制作の方法 講演会
「宇宙創成の論理」
講師:牟田淳(東京工芸大学准教授)
宇宙発生のメカニズムに関して最新の理論を紹介します。
※10月16日(日)午後2時から/B1階講堂
※午前10時から整理券を配布します。
※無料・先着130名

■世界制作の方法 アーティスト・トーク
「世界制作の論理3」
伊藤存、青木陵子、金氏徹平、司会:中井康之(当館主任研究員)
※11月6日(日)午後2時から/B1階講堂
※午前10時から整理券を配布します。
※無料・先着130名

■世界制作の方法 シンポジウム
「メディアアートと世界制作」
エキソニモ、クワクボリョウタ、畠中実(NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]学芸員)、中井康之(当館主任研究員)
※11月13日(日)午後2時から/B1階講堂
※午前10時から整理券を配布します。
※無料・先着130名

■世界制作の方法 コンサート
「Desktop Worldmaking」
エキソニモ、youpy、比嘉了
※12月11日(日)午後2時から/B1階講堂
※午前10時から整理券を配布します。
※無料・先着130名
ホームページ
http://www.nmao.go.jp/exhibition/2011/id_1004170000.html
会場住所
〒530-0005
大阪府大阪市北区中之島4-2-55
交通案内
電車をご利用の場合

■京阪
中之島線 渡辺橋駅(2番出口)より 南西へ徒歩約5分
淀屋橋駅(7番出口)より土佐堀川を越え 西へ徒歩約15分

■地下鉄
四つ橋線 肥後橋駅(3番出口)より 西へ徒歩約10分
御堂筋線 淀屋橋駅(7番出口)より 土佐堀川を越え西へ徒歩約15分

■JR
大阪環状線 福島駅 / 東西線 新福島駅(2番出口)より 南へ徒歩約10分
大阪駅より 南西へ徒歩約20分

■阪神
福島駅より 南へ徒歩約10分

■阪急
梅田駅より 南西へ徒歩約20分

バスをご利用の場合

■中之島ループバス「ふらら」
淀屋橋駅(4番出口) 西へ100メートル 「淀屋橋」(土佐堀通/住友ビル一号館前)より 「市立科学館・国立国際美術館前」下車すぐ

■市バス
JR大阪駅前より53号・75号系統で「田蓑橋」下車、南西へ徒歩約3分

※美術館には専用駐車場はありません。
ご来館は、電車・バス等をご利用ください。
心身に障害のある方で車でのご来館を希望される場合は、美術館北側の有料駐車場をご利用いただきますようお願いします。
ホームページ
http://www.nmao.go.jp/
大阪府大阪市北区中之島4-2-55
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