有島生馬は、兄・有島武郎(文学者)、弟・里美(文学者)を兄弟として、俗に「有島三兄弟」と呼ばれ、三人とも芸術家として大成しています。
生馬は藤島武二に入門して画家を目指し、フランス、イタリア、アメリカ等を遊学し、帰国してセザンヌを日本に初めて雑誌「白樺」を通して紹介し、ロダンの評伝の紹介もしています。また、「白樺」の創刊にも三兄弟は参加し、中心メンバーとして活躍しています。また、東郷青児、竹久夢二などを世に送り出すなど作品を見抜く目は他の追随を許さないものを持っていました。
今回は行く間の代表作の展示と、家族や一水会を中心とした生馬の仲間や弟子の作品を中心に紹介し、生馬の残した偉大な足跡をたどります。