織田信長が上杉謙信に贈った屏風である国宝「上杉本洛中洛外図屏風」をはじめ、現存最古の「歴博甲本洛中洛外図屏風」、江戸時代の傑作である「林原美術館本洛中洛外図屏風」などを展示します。さらに、国宝「上杉家文書」からは、上杉本洛中洛外図屏風に関わった将軍足利義輝・織田信長・上杉謙信らの文書を、林原美術館からは、大名道具や武具をお借りして展示します。
また、最新のデジタル技術を駆使することで、今まで見ることのできなかった屏風の細部までも、鮮明に拡大して楽しめるように工夫しました。そこには、内裏や二条城、数多くの寺院のほか、天皇家や大名の行列、祇園祭や京の町で生きる人々などが描かれています。
この展示は、米沢市上杉博物館と林原美術館、そして立正大学のスタッフの協力により、洛中洛外図屏風の傑作が一堂に会する貴重な機会となりました。群馬の森を皮切りに両館でも展示を行い、屏風の持つ奥深さや魅力を一人でも多くの方に伝える企画展にしたいと思います。