本田明二(1919-1989)は、スタルヒン球場に設置され、市民に親しまれている「スタルヒン像」の作者としても知られる、札幌出身の彫刻家です。札幌第二中学校を卒業しており、同窓の本郷新、山内壮夫、佐藤忠良らとともに新制作派協会彫刻部で活躍するなど、戦後日本の彫刻界を牽引した人物の一人です。
本郷、山内、佐藤は東京を拠点に制作活動を行ってましたが、本田は一貫して札幌での制作を続けています。「北海道的」と称されることも多い本田の作品は、北国の長い冬に鍛えられた厳しい造形の中に、朴訥としていながらやさしく温かい、雄大は北海道を感じさせます。
今回、本田明二の作品12点が遺族の方から旭川市に寄贈されることを受けて、旭川では初となる本田明二の回顧展を開催いたします。
北の大地が作り上げた、厳しくも暖かい本田明二の造形世界をご高覧ください。