日本画壇を代表する東山魁夷画伯は1908年に横浜に生まれ、少年時代を神戸で過ごしたのち、東京美術学校日本画科に入学します。在学中の1928年、画伯が大学3年生の秋に、長坂の地を訪れ八ヶ岳を描いた作品「山国の秋」が帝展(現在の日展)で見事初入選を果たし、画家としての頭角を現す契機となりました。
後にドイツへ留学し、帰国後、人間の心の原風景と言える自然を描き続け、国民的風景画家と呼ばれる様になりました。
画伯の自然に対する観察と優しい目差し、作品の中に生まれる美しいリズム、その豊かなイメージは尽きることがなく、世代を越え今もなお多くの人々を魅了し続けています。今回の展覧会では、東山家のご好意によってお借りした未発表の水彩デッサンを展示公開いたします。