平成10年度に開催した「京都の工芸 1910-1940 伝統と変革のはざまに」において京都の工芸における黎明期から揺籃期を検証しましたが、今回は第2次世界大戦以後の美術工芸の展開に焦点をあて20世紀後半の動向を検証します。 本展は前回同様、陶芸、漆芸、染織のジャンルを基軸に、1950年代の前衛的な動きに始まる、工芸の制約を打ち破り新しい表現を追求した創作的な仕事、伝統の技に根ざした伝統工芸の動き、また手仕事に根ざしながらもすぐれたデザインによる日用品の制作と普及につとめたクラフトの動き、さらには巨大組織である日展の活動などを通して20世紀後半の京都の工芸の諸相を約200点の作品によって検証します。