花鳥画を中心に見た中国・韓国の美術と日本美術――
平城京に都が置かれた奈良時代には唐・統一新羅との交流から国際的な文化が開花し、以後も両地域との交流は日本の文化に大きな役割を演じてきました。その歴史を主に花鳥画でたどる展覧会を、平城遷都1300年祭の特別展として開催いたします。
唐や統一新羅からもたらされた花鳥文様の工芸品は、奈良時代を華麗に彩りました。また、唐時代に発達し五代・宋時代に一つの頂点を迎えた花鳥画は、日本での花鳥画の発展に多大な影響を与えました。
本展では、古くから日本人が感銘を受けてきた中国・韓国の花鳥画の美に触れてただくと共に、それらを摂取し展開させながら日本で生み出してきた数々の名品を併せて展示することにより、両国の美術と日本美術の深い関係、および日本における更なる創造のありさまを示します。