現代日本画壇を代表する画家であり、財団法人平山郁夫シルクロード美術館理事長であった平山郁夫は、平成21年12月2日、享年79歳で永眠いたしました。
当美術館では、故人を偲び、最後の生命の波動を伝える一室を設けます。平山郁夫は病室とアトリエを往復する生活の中で、死の直前まで懸命に制作に取り組んでおりました。新たに世界の都市シリーズとして構想し、平成21年の春の院展に出品した「永遠の都ローマ」に続く作品となるはずであった「花の都パリ」(仮題・未完成)や、本年8月トルコのイスタンブールで開催される「平山郁夫展」に向けて政策を進めていた作品、次回の春の院展の準備として病室で描いた、窓越しのスケッチ、アトリエに残された下図、日常の画材などを展示し、平山郁夫の最期の時間と風景を皆様にお伝えしたいと思います。