昭和28年末に突然現れ、札幌の美術に旋風を巻き起こした美術評論家なかがわ・つかさ。彼は昭和38年8月に34歳の若さで急死するまでの10年間にわたり、この地で辛口の批評を繰り広げるとともに、美術誌「美術北海道」の発刊や美術館建設運動等に奔走しました。
その活動には、北海道における美術ジャーナリズムの確立、会派やジャンルを超えた作家の交流や意識の高まり、そして北海道の独自な表現を求める姿勢が貫かれています。
本展では、彼の活動や視点を軸に、昭和30年代の札幌における熱気あふれる美術の動きを、当時の作品や資料、映像によって振り返ります。